日本橋日枝神社(にほんばしひえじんじゃ)の狛犬
東京都内で顔を上に向けた狛犬は
そんなに多くはない。
数少ない仰向きの狛犬の中で
日本橋日枝神社(にほんばしひえじんじゃ)の狛犬は
とくに仰向く角度が大きく
天を仰いだ姿が印象的なのだ。
![日本橋日枝神社入口](https://shi9ga3.com/wp-content/uploads/2020/10/IMG_7200-1024x768.jpg)
日本橋日枝神社に
参拝しに来た人、
とくに狛犬には関心を示さなかった方でさえ、
きっとここの狛犬には
目にとめるに違いない。
それだけ記憶に残る
印象的な狛犬なのだ。
![日本橋日枝神社・狛犬](https://shi9ga3.com/wp-content/uploads/2020/10/IMG_7214-1024x768.jpg)
狛犬を描いている僕は
ここの狛犬は外せないと
思っていた。
やっと、どうにか完成に
近づけることができた。
「月と狛犬」を描く
天を仰いでいる先には
何がある?
当然、誰もが考える
天にある「月」を
月並みだが、描いてみた。
最初、キャンバスに
月、そして、
この狛犬と背景にある
神社と御神木を描いていた。
ところが、
描いているうちに、
神社も御神木もいらない、
と、塗りつぶして
しまった。
![銀杏の御神木と拝殿](https://shi9ga3.com/wp-content/uploads/2020/10/IMG_7217-768x1024.jpg)
実際は、この狛犬の
背後には大きなイチョウの
御神木が見えるのだが。
「月と狛犬」だけに
絞ってみた。
まるで、萩原朔太郎の詩にある
「月に吠える」の
イメージだ。
高校のときに
詠んだ詩集「月に吠える」が
好きだった。
その影響もあるだろう。
この日本橋日枝神社の狛犬には
月がふさわしい、
そう思った。
空遠くに浮かぶ
月に向かって
想いを胸に見上げている
姿なのだ。
題材の場所: