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大鳥狛犬

大鳥狛犬
大鳥狛犬(P10・キャンバス・ミクストメディア)

大鳥神社(おおとりじんじゃ)の狛犬

2019年の年末、目黒区の神社回りをしようと

朝からレンタサイクルを借りて

僕は回り始めた。

レンタサイクルは神社巡りには最強の

おともである。なにせ、小回りがきき

どんな狭い道でもすいすい行ける。

 

その日の、一番最初の訪れたのが

大鳥神社である。

車がよく通る山手通りと目黒通りの交差点にあり、

けっこう都会のど真ん中というかんじだ。

交差点の角にあるのだが、

いったん鳥居をくぐって

境内に入ると急に江戸時代にタイムスリップを

したような空気になる。

木々が生い茂り、奥に進むと神社の建物が

見えてくる。

大鳥神社境内
大鳥神社の境内

 

今回、絵にしたのは拝殿前に置かれた

石工:内藤慶雲の狛犬である。

ひと目、見たとき、

「かっこいい!」と思った。

ライオンのようなたてがみ、

正面を向いた鋭い視線、

そして子獅子の背中にかけたポーズが

決まっていたのだ。

拝殿と狛犬
拝殿と阿形狛犬

さらに親狛の体をみると、

細かい線が全体に穿たれており

体を取り巻く毛並みも流麗で

ひじょうに手が込んでいたのだ。

内藤慶雲さんの狛犬の中でも

ずいぶん力の入った狛犬さんだ。

当時も多くの人で賑わう

大鳥神社だったから、そこに

置かれるということで、

腕を揮ったのであろう。

内藤慶雲については

下記の記事に記しています。参考に。

伊豆美神社の狛犬

今回、描いた内藤慶雲さんの狛犬は、

大正5年(1916年)9月奉納の作品である。

 

大鳥神社の狛犬と小木曽誠さんのYou Tube

最近はYou Tubeを見ることも多くなった。

驚くことに、最近の子供たちは、

テレビをあまり見てないらしい。

昨日の新聞記事には、「10代、20代の半数がほぼテレビを見ない――」

と書いていた。おそらく一つの要因が

スマホなどで見ることのできる

You Tubeの影響もあろう。

(もちろん、You Tube以外にも最近は、いろいろ映像がある)

そういう僕も、最近いろいろと見ているが

画家さんのYou Tubeがあるのに気づいて

最近、よく見ている。

 

画家さんのYou Tubeといっても

絵を見せるとか、イメージ的なものが多い中、

小木曽誠(おぎそまこと)さんのYou Tubeは

語りも軽妙で、しかも実際の絵の

描き方なども載せていてたいへん参考になる

その、小木曽先生が、

一般の人からプロを目指している人まで

広くメールで受け付けて、

公募展の選出のときの

視点で絵を「鬼」講評しているので、

勉強になるとともに、面白いのでよく見ていた。

 

そのうち見ているだけでなく

それじゃ、描いている絵を鬼講評していただこうと

メールで添付して

今回の作品を鬼講評していただいた。

大好きな内藤慶雲さんの狛犬を描きましたと、

メールに書いていたら、

「石工さんの名前まで調べているのですね、

愛情を感じますね」、と言っていただいたときは

とても嬉しくなりました。

描き方については、マチエールについて

もっと研究してみたら、ということだった。

たしかに、その通り。

もっと深みを出していきたい。

あと、「色覚異常なので、

色のことは、まったく自信ないです」と

メールには書いていたのだけど、

自信を持って描いていってください、と

元気づけるような言葉を聞けて

胸が熱くなりました。

ただ、You Tubeの中では、

「色覚異常」のことは

ひと言も言うことはなかったので、

おそらく配慮して言わなかったのだと思う。

「鬼講評」というタイトルだけど、

とても優しい先生だ、と思いました。

 

You Tubeをアップしながら、

大学の先生もこなし、

さらに絵を描いている先生、

忙しい身でありながら、

講評をしていただき、

先生、ほんとにありがとうございました。

この場で、お礼を伝えておきます。

 

小木曽誠先生の鬼講評You Tube

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