大鳥神社(おおとりじんじゃ)の狛犬
2019年の年末、目黒区の神社回りをしようと
朝からレンタサイクルを借りて
僕は回り始めた。
レンタサイクルは神社巡りには最強の
おともである。なにせ、小回りがきき
どんな狭い道でもすいすい行ける。
その日の、一番最初の訪れたのが
大鳥神社である。
車がよく通る山手通りと目黒通りの交差点にあり、
けっこう都会のど真ん中というかんじだ。
交差点の角にあるのだが、
いったん鳥居をくぐって
境内に入ると急に江戸時代にタイムスリップを
したような空気になる。
木々が生い茂り、奥に進むと神社の建物が
見えてくる。
![大鳥神社境内](https://shi9ga3.com/wp-content/uploads/2021/05/IMG_0352-1024x768.jpg)
今回、絵にしたのは拝殿前に置かれた
石工:内藤慶雲の狛犬である。
ひと目、見たとき、
「かっこいい!」と思った。
ライオンのようなたてがみ、
正面を向いた鋭い視線、
そして子獅子の背中にかけたポーズが
決まっていたのだ。
![拝殿と狛犬](https://shi9ga3.com/wp-content/uploads/2021/05/IMG_0344-1024x768.jpg)
さらに親狛の体をみると、
細かい線が全体に穿たれており
体を取り巻く毛並みも流麗で
ひじょうに手が込んでいたのだ。
内藤慶雲さんの狛犬の中でも
ずいぶん力の入った狛犬さんだ。
当時も多くの人で賑わう
大鳥神社だったから、そこに
置かれるということで、
腕を揮ったのであろう。
内藤慶雲については
下記の記事に記しています。参考に。
今回、描いた内藤慶雲さんの狛犬は、
大正5年(1916年)9月奉納の作品である。
大鳥神社の狛犬と小木曽誠さんのYou Tube
最近はYou Tubeを見ることも多くなった。
驚くことに、最近の子供たちは、
テレビをあまり見てないらしい。
![](https://shi9ga3.com/wp-content/uploads/2021/05/smart_phone_boy-226x300.png)
昨日の新聞記事には、「10代、20代の半数がほぼテレビを見ない――」
と書いていた。おそらく一つの要因が
スマホなどで見ることのできる
You Tubeの影響もあろう。
(もちろん、You Tube以外にも最近は、いろいろ映像がある)
そういう僕も、最近いろいろと見ているが
画家さんのYou Tubeがあるのに気づいて
最近、よく見ている。
画家さんのYou Tubeといっても
絵を見せるとか、イメージ的なものが多い中、
小木曽誠(おぎそまこと)さんのYou Tubeは、
語りも軽妙で、しかも実際の絵の
描き方なども載せていてたいへん参考になる。
その、小木曽先生が、
一般の人からプロを目指している人まで
広くメールで受け付けて、
公募展の選出のときの
視点で絵を「鬼」講評しているので、
勉強になるとともに、面白いのでよく見ていた。
そのうち見ているだけでなく
それじゃ、描いている絵を鬼講評していただこうと
メールで添付して
今回の作品を鬼講評していただいた。
![](https://shi9ga3.com/wp-content/uploads/2021/05/internet_god_kamieshi-300x282.png)
大好きな内藤慶雲さんの狛犬を描きましたと、
メールに書いていたら、
「石工さんの名前まで調べているのですね、
愛情を感じますね」、と言っていただいたときは
とても嬉しくなりました。
描き方については、マチエールについて
もっと研究してみたら、ということだった。
たしかに、その通り。
もっと深みを出していきたい。
あと、「色覚異常なので、
色のことは、まったく自信ないです」と
メールには書いていたのだけど、
自信を持って描いていってください、と
元気づけるような言葉を聞けて
胸が熱くなりました。
ただ、You Tubeの中では、
「色覚異常」のことは
ひと言も言うことはなかったので、
おそらく配慮して言わなかったのだと思う。
「鬼講評」というタイトルだけど、
とても優しい先生だ、と思いました。
You Tubeをアップしながら、
大学の先生もこなし、
さらに絵を描いている先生、
忙しい身でありながら、
講評をしていただき、
先生、ほんとにありがとうございました。
この場で、お礼を伝えておきます。
小木曽誠先生の鬼講評You Tube
![トップ画像へ](https://shi9ga3.com/wp-content/uploads/2020/06/Art035.png)
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