八雲神社の敷石
今回、絵にした題材は、
今年(2021年)4月、岩槻区近辺を
自転車で散策していたときに
参拝した「金重(かねしげ)八雲神社」の境内である。
![jintensya_man](https://shi9ga3.com/wp-content/uploads/2020/08/jintensya_man-266x300.png)
住宅地の中にちょっと小高くなって
緑の繁った場所がある。
遠くから来ると「このあたりかな」と
いうところに金重八雲神社が鎮座していた。
毎回、神社回りをしていると
住宅街を回っていて
ぽつんと緑に覆われているところや
大きな木々の目立つところなどに
だいたい間違いなく神社があることは
分かってきた。
今回は、その坂をのぼった
場所に神社の入り口があった。
![金重八雲神社の鳥居](https://shi9ga3.com/wp-content/uploads/2021/05/IMG_3153-1024x768.jpg)
赤い両部鳥居、扁額は年季の
入ったもので微かに「八雲神社」と読めた。
鳥居をくぐるとふだんは
あまり見ない大きな平たい
石畳みが拝殿まで
すこし蛇行して連なっていた。
拝殿は住宅のようなシンプルな
つくりで味わいというものはない。
屋根の上を見上げると
鬼瓦のようなものがぽつんと
置かれていた。
![八雲神社の鬼瓦](https://shi9ga3.com/wp-content/uploads/2021/05/IMG_3158-1-300x225.jpg)
参拝をすませ、
振り返り鳥居のほうを見つめた。
通ってきた石畳みの参道が
薄暗い境内から
明るい先の鳥居へと続いていた。
なんだか、この風景が
一瞬、自分の人生を表しているのではないか…
そのような思いになった。
![](https://shi9ga3.com/wp-content/uploads/2020/06/tatemono_jinja-300x275.png)
「参道」は「産道」に通じる。
暗い靄のような世界から、
新たなる明るい世界へ
あの門をくぐったら
まぶしい世界へ行けるのだ……。
拝殿でお参りするのは
神の元に帰ってきたこと。
そして新たなる使命をもって
新たなる世界へ旅立つ。
何度も何度も繰り返されていく…
そのような輪廻的イメージが
頭の中をよぎった。
賽銭箱の近くでしゃがみこみ
眼の前から連なる石畳みを順に眺め
遠くの明かり中で輝く鳥居の風景を見ながら
「素敵だな」と呟いた。
僕はこの光景を描いてみたいと思った。
![金重八雲神社由緒](https://shi9ga3.com/wp-content/uploads/2021/05/IMG_3155-2-1024x761.jpg)
![八雲神社境内のツツジ](https://shi9ga3.com/wp-content/uploads/2021/05/IMG_3164-1024x768.jpg)
小木曽誠先生の鬼講評
前回、「大鳥狛犬」でも
画家・小木曽誠先生のYou Tubeにて
鬼講評(第58回)をしていただいたが
今回もメールで送って講評していただいた。
第74回の鬼講評である。
凸凹のあるマチエールは
すごく綺麗と言っていただけた。
ただ、せっかくモデペ(=モデリングペーストのこと)を
使っているんだから、
薄く溶いた絵の具を垂らしたり
削ったりいろいろと
チャレンジしてみてもいいのでは、と言われた。
たしかにそうである。
![](https://shi9ga3.com/wp-content/uploads/2021/01/bunbougu_enogu-2-300x230.png)
まだまだ修業が必要だ。
さらなる深みを目指して
描いていきたいと思う。
小木曽先生、ありがとうございました。
小木曽先生のYou Tube
![トップ画像へ](https://shi9ga3.com/wp-content/uploads/2020/06/Art035.png)
題材の場所: