「一本欅(ケヤキ)と稲荷」・木下稲荷神社
木下稲荷神社(きのしたいなりじんじゃ)は
埼玉県入間郡三芳町にある。
東武線・横瀬駅から徒歩で30分弱。
武蔵野線・新座駅からだと40分はかかるだろう。
晩秋のある日、
新座近辺の神社を回り終えた僕は
最後に、竹間神社(ちくまじんじゃ)を目指して僕は車で向かった。
![竹間神社](https://shi9ga3.com/wp-content/uploads/2020/09/IMG_9778-1024x768.jpg)
竹間神社は少し高台の上にあった。
地域に親しまれたこぢんまりした神社であった。
参拝しおえて狛犬をじっくり観察した。
明治10年作の小さめの江戸流れの狛犬がいた。
![竹間神社・吽形狛犬](https://shi9ga3.com/wp-content/uploads/2020/09/IMG_9780-225x300.jpg)
竹間神社に車で来る途中、
近くで鳥居を見かけたので
何の神社だろうと思って
そこまで歩いてみた。
その鳥居は道沿いに見えた。
鳥居の前に来て見上げる。
欅(ケヤキ)の木がただ一本、
天に向かってまっすぐ立っている。
赤い木の鳥居と小さな社(やしろ)があった。
鳥居の扁額には「正一位木下稲荷神社」と
書かれてあった。
![木下稲荷神社](https://shi9ga3.com/wp-content/uploads/2020/09/IMG_9793-768x1024.jpg)
僕は社の前まで行くと
柏手を打って参拝をした。
参拝後、道まで下がって
もう一度、欅を見上げた。
どこにでもあるような
小さな稲荷神社。
でも僕には、なぜか
この風景が目について
はなれなかった。
欅(ケヤキ)の木の下にある神社。
まさに名前の通りの木下稲荷神社。
おそらくほとんどの人が
知らない神社だろう。
でも、ここは
地元の人達には慕われる
お祈りを捧げる小さな聖域なのだ。
天に向かって枝を伸ばしている
欅の木。
それは、まるでアンテナのように
まっすぐ伸びている。
きっと、この樹から天に向かって
祈り、願った思いは
発信されていくのに違いない。
※木下稲荷神社の近くにある道標には
天保14年(1843)に勧請されて
建てられた稲荷と記されている。
(P8・キャンバス・メディアミックス(油絵・アクリル・アキーラ)
取材の場所:
木下稲荷神社
竹間神社: