石浜神社・吽形狛犬フェイス

石浜神社・吽形狛犬フェイス
石浜神社・吽形狛犬フェイス(P15・キャンバス・アクリル)

石浜神社(いしはまじんじゃ)

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石浜神社の狛犬について

記していなかったので

今日は、そのことについて

記します。

 

石浜神社は南千住駅から降りて

歩くと15分ぐらいはかかる。

隅田川沿い、白鬚橋の近くだ。

 

不思議なことに、この神社の

近くには他の神社が見当たらない。

一番近くて玉姫稲荷神社が10分ぐらい。

次には胡録神社の12分だ。

 

11月末の晴れた夕方、

僕はレンタサイクルで

胡録神社からこの石浜神社を目指した。

 

この神社に近づくにつれ

丸いガスタンクが

ポコポコと見えて来たのには

びっくりした。

 

近づくと

ガスタンクは3つ。

石浜神社の神社の隣にあった。

東京ガスのタンクだった。

石浜神社の夕陽

石浜神社は

古くからここにあるとして、

東京ガスは明治26年にできたらしい。

ガスの原料となる

石炭の集積地近くに

建てたわけだ。

 

石浜神社は大きな

神社だった。

石浜神社の鳥居

拝殿前に

大正四年(1915)に作られた

本多富五郎作の狛犬。

江戸尾流れタイプがあった。

 

生えた髭が顔の両脇に流れ

くるくると渦を巻いて

大きな顔に見せている。

よくできた狛犬だな、と思った。

 

石浜神社・吽形狛犬の顔を描く

写真を撮って、その日

参拝を終えて家に帰った。

 

スマホの写真を

眺めていたら

この神社の狛犬に目に止まった。

見れば見るほど、

引き寄せられてきた。

 

目の上までかかった眉毛。

そのせいで三白眼ぎみに見える。

一見、とてもこわい顔だ。

だが、その中に、

威厳と迫力、

それになぜか哀しみを感じたのだ。

 

この狛犬を描こうと思った。

しばらく

どのように描こうか迷った。

髭の渦も素晴らしい流れで

描きたかったが

あえてカットしてしまった。

 

ポイントは目元なのだ。

 

実際の狛犬より

サイズはでかくなった。

 

拡大するとバランスが

むずかしくなる。

 

目元を何度か描き直して、

そして修正して

やっと完成した。

 

「狛犬くん。どこを

見詰めているんだ?」

遠くを見詰め

それは未来を見詰め

怒っているようで

笑っているようで

喜んでいるようで

哀しんでいるようで、、、。

 

(石浜神社・吽形狛犬 P12 ・アクリル画)

 

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題材の場所: