旗岡八幡神社(はたがおかはちまんじんじゃ)
今回の狛犬さんの絵は
旗岡八幡神社の狛犬である。
旗岡・旗台・旗の台…地名がややこしい
旗岡八幡神社は旗の台駅(はたのだいえき)からは
徒歩7・8分のところにある。
東急大井町線・江原町駅では、
降りるとすぐにある。大蓮寺の奥である。
てっきり、旗の台駅近くにあるので
最初、旗の台八幡神社かと思っていたら
旗岡八幡神社であった。
旗岡も、「が」の送りが入っていないので
最初、はたおか、かと読んでいたら、
「はたがおか」であった。
ややこしい。
近くにある区立旗岡小学校も「はたがおか」と読む。
しかし、保育園や郵便局や病院には
「旗が岡」と「が」が入る。
さらにややこしい。
![旗岡八幡神社の鳥居](https://shi9ga3.com/wp-content/uploads/2021/02/IMG_6195-1024x768.jpg)
旗岡八幡神社の狛犬
神社の詳細は他のブロガーさんの
ブログにゆずるとして
僕は狛犬について記します。
![旗岡八幡神社・拝殿](https://shi9ga3.com/wp-content/uploads/2021/02/IMG_6211-1024x768.jpg)
![旗岡八幡神社の由緒](https://shi9ga3.com/wp-content/uploads/2021/02/IMG_6196-1024x768.jpg)
旗岡八幡神社には二対の狛犬さんがいる。
拝殿前は招魂型の狛犬さん。
筋肉隆々の胸の張った狛犬である。
招魂型の特徴は
胸に鈴が付いていることだ。
(なかには付いていないのもある)
![旗岡八幡神社・拝殿前狛犬](https://shi9ga3.com/wp-content/uploads/2021/02/IMG_6206-768x1024.jpg)
ここの制作年代・石工さんは不明だったが
石が新しめなので、そんなに
古いものではないだろう。
もうひとつは、
旗岡八幡神社のは入り口、
階段を登ったすぐ両脇に
置かれている狛犬さんだ。
どっしりとした
体躯に毛の流れが
流麗に彫り上げられた狛犬だ。
調べてみると
文化五年(1808年)十月奉納
石工・和泉屋庄兵衛さんの
作ったものだ。
古い割に保存状態良好である。
![旗岡八幡神社・阿形狛犬](https://shi9ga3.com/wp-content/uploads/2021/02/IMG_6197-768x1024.jpg)
旗岡八幡神社の狛犬を描く
旗岡八幡神社には
2度訪れたが、やっぱり
この狛犬は存在感があり
印象に残る狛犬さんだ。
とくに眉毛や髭、
鬣の毛の流れが
どっしりとした体なのに
しなやかに彫られているのが
目につく。
そして眼光も鋭い。
![旗岡八幡神社・吽形狛犬](https://shi9ga3.com/wp-content/uploads/2021/02/IMG_6199-768x1024.jpg)
今回の絵は、2020年12月末に
M1のテレビを見た後、
急に描きたくなって
2・3時間で描きあげたもの。
キャンバスを取り出し、
一気に全体のラフを描き、
ちょこちょこと描き足しただけ。
いつもの厚塗り感はない。
色数も少ない。
ただ、この狛犬さんの
視線、髭まわり、
鬣の流れを描きたく
筆を持ち出したのだ。
写真の利用
風景を題材に絵を描く僕にとって
写真の活用は必須である。
幸い最近のスマホは、解像度が高く
簡単に写真を撮ることができる。
(おそらく、スマホを持っていなかったら
絵を描きたい衝動は生まれなかったの
かもしれない)
![](https://shi9ga3.com/wp-content/uploads/2021/02/smartphone_photo_satsuei_man-269x300.png)
スマホで撮った写真は数しれないが、
そのまま絵の題材に使える写真は
ほんの2~3パーセントぐらいだ。
というのは、僕には
写真を撮る根性がないのである。
いい写真を撮るには、
たぶん、いいカメラを買って
レンズも揃えて、
三脚や照明などを揃えることが
必要かも知れない。
そのようなお金もないし、
いい場所に行って、
タイミングを見計らって
ずっと待っているような
忍耐がないのである。
![](https://shi9ga3.com/wp-content/uploads/2021/02/camera_lens_set-265x300.png)
最近、知り合ったツイッターの
写真家さん、いい写真をたくさん
上げていて驚いている。
![](https://shi9ga3.com/wp-content/uploads/2021/02/yukiyama_tozan-288x300.png)
![](https://shi9ga3.com/wp-content/uploads/2021/02/yukiyama-300x207.png)
たとえば、冬山の写真を撮っているIさん。
撮るのにカイロを4つ貼って
冬の防寒の重装備をし、
雪上車に乗って1時間、
寒い中、タイミングを見計らって
シャッターを押すなんて行動は
僕にはできない。
また、Kさんという方は、
朝日や夕日の素晴らしい写真を撮っている。
![](https://shi9ga3.com/wp-content/uploads/2021/02/vacation_sunset-300x263.png)
その方は、日の登る前1・2時間ぐらい前には
起きて準備して現地に行き、
夕方はまた沈む前に、
また準備をして写真を撮りに行く。
それを毎日欠かさず行っているのだ。
日の出・日の入の写真はタイミングが命なので、
その時間を逃したらおしまい。
準備と忍耐には頭がさがる思いだ。
また、さらに、僕のような
人がまわりにいたら気が散って
しまうものは、なかなか
いいタイミングでシャッターを
押すことができない。
いい構図を狙って
無理な態勢を取りながら、
ジャストタイミングを狙って
撮るわけではないので
当然として、いまいちな写真
ばかりになるのだ。
絵の優れた点とアナログ派
その点、絵を描くことは
画面上で自分の好きなように調整して描ける。
いらない物が写っていたら
描かなければいいし。
逆になにか物足りなければ、
描き足すこともできる。
色も自由に、彩色を変える
ことができる。
![](https://shi9ga3.com/wp-content/uploads/2021/02/picture_syajitsu-300x279.png)
だから、僕は撮ってきた写真を
そのまま使うということは
せずに、レイアウトし直したり、
自分なりの色彩感覚で
(色覚異常ではあるが…)
描くことが多い。
最近はタブレットで絵を
描くこともできるが、
僕はやっぱり、筆を使って
描くことが好き。
今でいうアナログ派ということだ。
絵の具をこねくりまわして
ああでもない、こうでもないと
キャンバス上で筆を
動かしていることが
好きなのだ。
そして、デジタルでは
あの、つるっとしたディスプレイが
いまいち馴染めない。
プリントアウトしても
ペラペラで味気ない。
絵の具を塗ったその
筆のタッチや軌跡が見える
絵が好きなのだ。
画家で言えば、ゴッホが
有名であるが、あの
筆のタッチや軌跡をみると
作家の息遣いが聞こえてくるようで
見ているとなんか胸がドキドキしてくるのだ。
![](https://shi9ga3.com/wp-content/uploads/2021/02/bijutsu_kansyo2-300x300.png)
たぶん、筆のタッチや軌跡に
画家のこころの波動のようなものが
混じっているからかも知れない。
だから、僕も自然と
そのようなタッチの絵に
なってくるのではないか、と
思っている。
しかしながら、
今回は時間をかけていないので
あっさりタッチの絵だ。
旗岡の狛さんを
短時間で捉えてみた。
狛犬さんの、流麗な鬣、
するどい視線に
僕の筆は引き込まれて
描いたのだった。
描かさせてくれた狛さん、ありがとう。
(F4・キャンバス・油絵)
![トップ画像へ](https://shi9ga3.com/wp-content/uploads/2020/06/Art035.png)
取材の場所: