切られた御神木とお日様(屋敷分浅間神社の御神木)

屋敷分浅間神社・御神木
切られた御神木とお日様(F8・アクリル)

屋敷分浅間神社(やしきぶんせんげんじんじゃ)

京王線・分倍河原駅を降りて

徒歩5・6分で

屋敷分浅間神社(三好町浅間神社)に着く。

 

よく読ませていただいている

犬電池さんのブログ

「神社と御朱印を巡る男の旅 」には、

この神社のことが2019年10月に記されいる。

 

そのブログの写真には、

拝殿の右にイチョウ。

左にクスノキ。

どちらも背の高い御神木が

いっぱい葉を茂らせ

神社を覆い尽くすように

立っている。

 

ところが、僕が訪れたときは、

どちらも、太い幹の途中で

切断されていたのだ。

2020年2月のことだ。

 

どうして切られてしまったのだろう。

たしか2019年は大きな台風の多い年だった。

その影響で切られてしまったのか?

 

神社の関係者でないので

理由は分からない。

ただ、やむにやまれぬ事情があったのだろう。

 

この神社には

府中町片町の石工、

北原精久作の江戸尾流れの

表情のかわいい狛犬(昭和2年作)がいる。

その表情にはなごむのだが

拝殿近くに来ると

切られた御神木のせいで

まったく寂寞たる

空気をつくりだしていたのだ。

 

参拝したあと

「ああなんと寂しいことだろう」

とあたりを見回しながら思った。

 

くすのきの切られた御神木を

見上げた。

 

すると、なんと

切られたその太い幹の部分から

小さな枝々が四方八方に

伸びているではないか。

 

枝々の間からは

曇り空が広がっていたが、

そこに、

やわらかい太陽の光が差し込んできた。

 

僕は、なんかとても

じ~んと感じてしまった。

 

切られても

また、そこから、枝を伸ばし、

あらたなる生命を育んでいる。

 

太陽は空から

静かに光をそそぎ

見守っている。

 

屋敷分浅間神社の御神木を描く

今回は、その光景を描いてみようと

キャンバスを取り出した。

 

一度、描いたが、納得できず

また、その上に色をかぶせた。

試行錯誤のうちに

やっとなんとか形になってきた。

 

最初、枝々に

葉っぱをいくつか描いていたが

枝の勢いを表したかったので

省略してしまった。

 

絵はデフォルメできる

ところがいい。

 

切られた御神木さん

エネルギーをいただきました。

ありがとう。

 

(F8 キャンバス・アクリル画)

 

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屋敷分浅間神社

2020年2月には、写真のように御神木は切られていました。


題材の場所: