上水子ノ氷川神社・吽形フェイス

上水子ノ神社・吽形フェイス
上水子ノ神社・吽形フェイス

上水子ノ氷川神社(かみみずこのひかわじんじゃ)

僕は2019年の秋、車で

富士見市近辺の神社を回ってみようと

出かけた。

今回の題材の場所は、上水子ノ氷川神社である。

みずほ台駅から徒歩だと20分はかかる。

畑と民家に囲まれた目立たない

場所にある。

 

僕は最初、富士見市に来て

かえるの狛犬で有名な

「水宮神社」に行ってみた。

水宮神社
狛蛙がいる水宮神社

この界隈では多くの人が訪れるのだろう。

駐車場は拡張工事中であった。

 

たしかに大きく綺麗な神社であった。

ただ、目的とした「かえるの狛犬」は

作られてまだ新しかったのであまり味がない。

題材としてはいまいちだなあ、と後にした。

 

水宮神社のすぐ近くには「水子貝塚公園という

整備されて綺麗な公園がある。

その日は、中に入らなかったが、

遺跡にあとに立った、とても環境のいい

公園である。

 

この公園の

北側を流れるのは新河岸川。

水子貝塚公園のパンフレットを読むと

このあたりまで昔は海だったという。

現在の東京の海より、けっこう

内陸側なのでびっくりする。

 

シジミやカキ、ハマグリなどの

貝殻が発見されたということだから

 

縄文時代はこの公園のあたりが

生活の場だったのだ。

 

実際、公園の中に縄文時代の

環状集落跡があるので興味深い。

次、この近辺に来たら

寄ってみようと思っている。

 

Google Mapsをたよりに

僕は近くにある氷川神社を目指して

車で近くに行った。

 

近くの道路脇には停められないので

離れた場所に停めて徒歩で向かった。

 

入り口は、神明鳥居が建ち、

旗竿状になった参道である。

上水子ノ氷川神社
上水子ノ氷川神社の鳥居前

民家に挟まれた参道を

進むと、少し開けた境内があり

奥は畑が広がっていた。

 

右手を向くと拝殿、奥に境内社、

大きな欅と杉の木に挟まれて

建っている。

拝殿前には一対の狛犬が座っていた。

上水子ノ氷川神社
上水子ノ氷川神社が右手に見える

 

上水子の氷川神社の狛犬を描く

近づいて見て

「おおっ」となった。

あまり期待せずに

鳥居をくぐったので、

想像以上の狛犬に出会って

思わず声が出たのだ。

 

江戸尾流れのタイプで

蹲踞(そんきょ)姿の

シンプルなたたずまいであるが

阿形、吽形ともその鬣(たてがみ)の

渦が巻きがもの凄いのだ!!!

しかも顔は、

目が釣り上がり

ちょっとおっかないくらいの

目で睨みつけてくる。

上水子ノ氷川神社・吽形狛犬
上水子ノ氷川神社・吽形狛犬。形相と渦の凄さに驚く

今回はこの顔を

クローズアップして

題材にした。

 

いずれこの狛犬の巻きの凄さも

絵にはしたい、と

思っている。

 

石工の名前を調べてみると

大正15年10月に奉納された

水子の増田芳エ作と記されている。

(エ は衛のことか。

衛 と彫ると文字が潰れるので

カタカナの エ と記されたもよう)

この地区の石工なのだ。

 

この界隈にはけっこう

江戸尾流れの狛犬や

獅子岩タイプの狛犬がいると

あとで分かったが、

当時は、近辺の石工としのぎを削って

いたのだろう。

 

今回は吽形の狛犬を

赤系をメインに

描いてみた。

 

最近は狛犬の顔面を描くのも

面白くなってきた。

 

鬼のお面のようだな^^;

と呟いたら、絵の狛犬が言った。

「なんじゃい、俺の渦を描いてくれんのか!!

お面かい!!」

ごめん、ちゃい!!」

 

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題材の場所: