須影八幡神社(すかげはちまんじんじゃ)へ行く
以前、買った「さいたまの狛犬」の本には
いろいろと狛犬さんの情報が載っている。
めくっていたら、迫力ある顔つきした狛犬に
目が止まった。
これは一度、見に行かなくては!!
2月の半ば、晴れた土曜日、
僕は高速に乗り、埼玉県北部の
羽生市須影を目指して車を飛ばした。
午前中に着いた須影八幡神社は
優しい太陽に照らされ
2月というのにほの暖かく、
境内は静かだった。
![須影八幡神社正面](https://shi9ga3.com/wp-content/uploads/2021/03/IMG_9995-1024x768.jpg)
一の鳥居潜ってすぐの左右に
目的の狛犬さんが台の上に置かれてあった。
阿形の狛犬を見上げる。
「これだ! やっぱり凄い」
おおきな口を思いっきり開けて
豪快に「ガハハ」と
笑っているようでもある。
![須影八幡神社・阿形狛犬](https://shi9ga3.com/wp-content/uploads/2021/03/IMG_5585-225x300.jpg)
吽形は丸っぽいお目々をした
愛らしい狛犬さんである。
![須影八幡神社・吽形狛犬](https://shi9ga3.com/wp-content/uploads/2021/03/IMG_5601-225x300.jpg)
台座を見ると
昭和29年の作、
石工は、加須市の
「臺」のあと剥落していて読めない。
「臺」は「台」の旧字。
(だい)さんという方かな。
この近辺、臺が付いた会社名が
検索すると出てくるので、
臺という名字かと思う。
![台座の文字](https://shi9ga3.com/wp-content/uploads/2021/03/IMG_9941-808x1024.jpg)
いずれにしても、
このお顔、とてもユニークだ。
正面からの写真を見ると分かるが
左右の鼻の穴の大きさや形が
かなり違いデフォルメされているのだ。
おそらく、制作者さんは
この狛犬の磊落さと豪快さを表現したくて
形を綺麗に彫るよりも、
その思いのほうが強くて
いつの間に左右非対称の
イビツなお鼻になったのではないかとと思う。
このようなデフォルメされたお顔の狛犬さんは、
多くある狛犬の中でもあまり見ない。
僕は、なんどもなんども
お顔を眺めた。
そして、いつかこのイカシた
狛犬さんを絵にしょうと思った。
狛犬ことばかりを書いたが
須影八幡神社の少し記します。
![須影八幡神社・二の鳥居](https://shi9ga3.com/wp-content/uploads/2021/03/IMG_9951-300x225.jpg)
狛犬を見終え、参道を進むと
灯籠の先にさらに赤い二の鳥居が現れる。
拝殿はその先だ。
拝殿上部には、手の込んだ龍の彫刻がある。
![注連縄の上に見える龍](https://shi9ga3.com/wp-content/uploads/2021/03/IMG_9953-300x225.jpg)
さらに奥にある本殿回りには、
東、北、西と2面の精巧な彫刻が施されている。
指定文化財となっている。
この彫刻も見る一見の価値がある。
![](https://shi9ga3.com/wp-content/uploads/2021/03/IMG_9961-300x225.jpg)
![東、北、西に2面ずつ彫刻がある。これはその中の2面。](https://shi9ga3.com/wp-content/uploads/2021/03/IMG_9960-300x225.jpg)
![須影八幡社彫刻の看板](https://shi9ga3.com/wp-content/uploads/2021/03/IMG_9952-1024x768.jpg)
須影八幡神社・阿形狛犬を描く
今回はキャンバスにホワイトの
地塗りから始めた。
アクリルのモデリングペーストだと
すぐに固まって、次の作業が
早く始められていいのだが、
油絵の具だと、乾くのに数日かかる。
![](https://shi9ga3.com/wp-content/uploads/2021/01/bunbougu_enogu-2-300x230.png)
2日ぐらい待ったが、
まだ半乾きである。
描きたい気持ちが勝ってしまって
少し固まった半乾きの状態から
筆を載せ始めた。
面白いことにホワイトを下地に敷いて
半乾きの状態で筆を走らせていると、
パステル調の絵になっていった。
おそらく下地のホワイトと筆の絵の具が混じって
そのような状態の絵になるのだろう。
これは、これで面白い。
だが、今回の絵の題材には、
いまいちしっくりこないのだ。
この題材には、ある程度の
力強さが必要だ。
せっかくいい感じのパステル調の絵であったが、
また、その上から色を被せていったのだった。
パステル調は、別の機会に描いてみよう。
![](https://shi9ga3.com/wp-content/uploads/2020/06/bijyutsu_paint_man2-300x300.png)
けっきょく、今回は、パステル調から
なんども上に色を塗り重ね、
しまいにはドリッピングまでして
できあがったのだった。
これを見たツイッターのフォロワーさんが
「ガハハな狛犬さんですね」と
コメントしてくれたから
これは
「ガハハ狛犬」と僕は命名したい。
どうでしょうか。
![トップ画像へ](https://shi9ga3.com/wp-content/uploads/2020/06/Art035.png)
題材の場所: