拝殿

拝殿の正面
拝殿(F20・キャンバス・アクリル)

拝殿(はいでん)

絵を描き続けるには、

まず最初にこの神社の絵を

描かなくては。

なぜか、そう思った。

まるで贖罪かのように。

 

これから絵を描き続けていいのか。

まるで許しを請うかのように。

 

拝殿を正面から描いた。

賽銭箱の奥の

薄暗い祭壇の上に

飾られている鏡。

神様の依り代される鏡。

 

神様はお参りする人々を 見ているのだろうか。

わたしの姿も見えているのだろうか。

 

色を考えなくていい

モノクロ調で描いた。

色覚異常であれば

モノクロで描けば いいのかも知れない。

 

でも、 色を使いたい。

自由好きなまま 使いたい。

この欲望をどうすれば いいのだろう。

還暦過ぎても 結局この渇望は消えない。

 

描きながら 思いが乱れて

そして無心に筆を走らせ

描き終えた。

 

(F20・キャンバス・アクリル画)

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