浅草神社(あさくさじんじゃ)の狛犬
東京浅草にある浅草神社にいる
狛犬さんは有名だ。
多くの人で賑わう浅草寺(せんそうじ)、
その東側にある。
もちろん境内の真ん中あたり、
左右にある狛犬さんも
がっちとした大きな造りで有名だ。
(天保七年(1836年) 石工・象潟町の大岩さん)
拝殿前は
昭和38年(1963年)石工:不明の
凛々しい狛犬さんもいる。
だが、ここでなんといっても目を引く狛犬さんは、
鳥居右側を行った先にある
木々の影の中にいる狛犬さんである。
阿形と吽形が
肩を並べるように配置されているのである。
仲良く並べられた姿から
いまでは多くの人が「夫婦狛犬」と呼んでいる。
狛犬ファンの方であれば
当然知っていて不思議ではない
有名な狛犬なのだ。
造りからみて
1600年後半~1700年代前半頃に奉納された
狛犬と思われる。石工は不明である。
年月のせいか、風化のせいか
摩滅が激しくお顔はあまり
判然としない。
普通、狛犬といえば
参道を見守るように
左右に分かれて
配置されていることが多いのだが、
ここは、
なにかの事情があったのか、このように
配置されたのであろう。
(本来は、左右に置かれていたものと思われる)
また、2体の間には、
赤い大きな和傘が立て掛けられ
さらに仲睦まじくさを
強調させているのだ。
面白いことにこの夫婦狛犬の
後ろから眺めて見ると
尾の形が、なんとハート♡形をしているのだ。
こういったところからも
多くの方を
ファンにさせるのだろう。
夫婦狛犬を描く
さて、この狛犬、
あまりにも有名なので
絵にするには少々はばかれた。
多くの人が知っているものを
描くのはむずかしいのだ。
この絵を描くために再度
訪問した。2020年の9月である。
コロナのせいで
悲しいほど人出が少なかった。
以前来たときは、逆に
多すぎて嫌になったほどだったのに。
朝早めに行った
浅草神社は静かで
おかげでじっくりと見ることができた。
境内で猿回しの準備をしている
女の人がいたが
果たして何人の集客ができたのか…。
僕はその姿をあとに
その日は別の神社へと
足を向けたのだった。
さて、最初F15のキャンバスに
描いたのだが、
背景がなんとなく間延びして
いまいちなっとくがいかなかった。
しばらく放置していたが、
F10の木枠を買ってきて
それにキャンバスを移すことにした。
F15のキャンバスを剥ぎ取り
中心部分を残して
F10の木枠に貼り付け
いらないところをカットしたのだ。
これで少し、
狛犬を強調することができたかな、と
思った。
まだまだ、マチエールについては
研究の余地が十分にあるな、と
切り貼りしたキャンバスを見つめて
思うのだった。
どうだい? 狛犬さんたち。
絵の出来は?
「浅いね~」
いい味でてる?
「クサいね~」
なるほど、
浅~クサ~
か…
さらに精進します。
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