細山神明社(ほそやましんめいしゃ)・阿形狛犬を描く
細山神明社の狛犬。
以前、吽形のほうを描いたが
阿形のほうもとてもユニークで
気に入っていた。
いつかは描いてみよう、そう思っていた。
ぶっとい眉毛、
ひょうきんなお目々、
大きな口、
お顔の回りを囲むたてがみ、
とても愉快になる顔立ちだ。
吉澤耕石さんという石工さんの彫った
狛犬さんである。
以前の描いた「吽形狛犬」と石工「吉澤耕石」に
ついては下記の記事に書いてあります。
この絵は最初にモデリングペーストに
イエローを混ぜて下地とした。
狛犬によって、なぜか基本カラーが
違うのだ。
この狛犬さんは基本が
どう見てもイエローのイメージなのだ。
眉毛は釣り上がり
口元も釣り上がっているけれど
まったく怖いという感じがしない。
というより、ひょうきんさが
からだ全体から放っている。
アクリルが乾いたあと、
筆にバーントシェンナをつけて
軽く狛犬さんのスケッチを
始め、顔、体、と全体に
色をかぶせていった。
背景はティッシュに色を含ませて塗ったり
拭ったり、筆を滑らせたり、叩いたり
いろいろと試してみた。
なぜか、このように絵の具を
こねくり回し、着色しているときが
いちばん充実しているのだ。
ひととおり出来上がったところ
狛犬さんに聞いてみた。
君を描いたけど、どうかな?
「けっ、おら、こんな
ぶさいくじゃねぇぞ。
よく見ろよ、
おれの顔、男前だろ?
腕が足りねぇから、
ぶさいくなんじゃ。
もっと、鍛えなだめだな」
ひょうきんな顔が
厳しく言うのだった。
2021/07/19 アイキャッチ画像を変更
背景を少し暗くした。
題材の場所: