和泉熊野神社(いずみくまのじんじゃ)
井の頭線・永福町駅を降りて
6・7分歩いたところにある
和泉熊野神社。
ここには3対の狛犬がいる。
なかでも明治四年(1871年)に奉納された
参道途中にある狛犬は
阿形・吽形とも
正面から見ると
笑ってみえるのだ。
狛犬って
「神聖な場所を守るために
にらみをきかせている」のかと思っていたが
この狛犬をはじめて見たときは
思わず「ええっ!」と
なってしまった。
笑顔は伝染する。
ほんと笑顔をみると
笑顔になるんだ。
とくに吽形の笑顔は最高!
誰が作ったのだろう。
明治の初期の作品だ。
石工の名は分からない。
けっこう筋肉質で
でぶった体だが
その上に乗っかったお顔は
幸せいっぱいなお顔だ。
熊野神社は、
神田川沿いの道から
徐々に上った坂にある。
神社は樹々に生い茂って
参道は少々暗い。
そんな中、この狛犬は
いつも笑顔をたたえている。
明治の名の分からぬ石工さん。
どういう思いで、
このような笑顔狛犬を作ったの?
当時は厳しい顔をした狛犬が多かったはず。
参拝しにくる人を笑顔で迎えたかったから?
素敵な狛犬を見せてくれて
ありがとう。
和泉熊野神社・吽形狛犬を描く
この狛犬を描きたい。
キャンバスに向かった。
だが、何度も描いては 消して、
塗って、また消して塗った。
なかなか上手く表現できない。
すぐ描ける絵もあれば
なかなか描けない絵もある。
この絵は最初に筆を入れてから
10ヶ月過ぎてしまった。
だから、この絵は
いろいろな色が塗り重ねられている。
キャンバスを切れば
絵の具が層になっていることが
分かるだろう。
結局、最後は白を塗り重ね
白っぽくした。
なんだか、風が舞い
オーブが漂うような
背景になってしまった。
君が振りまいている笑顔のように
笑顔になれる絵を描きたいね。
(和泉熊野神社・吽形狛犬 F8・キャンバス アクリル画)
題材の場所: