高尾穂見神社へ向かう
12月の半ば、山梨の狛犬を見に
車で出かけた。
興味深い狛犬をいくつか見回って
南アルプス市の「しらね」という
道の駅に夕方たどり着いた。
というのは、山梨の神社を回っているとき
ツイッター友達から、この近辺の
おすすめの神社を知らせていただいたからだ。
いくつかは行ったことがある神社なのだが
まだ行ったことの無い神社がリストの中にあった。
それじゃ、行ってみようと思ったが
すでに昼過ぎだったので、明日に行こうと
行くのに適切な場所に決めたのがここだったのだ。
12月の半ばだというのに、寒くはなく
意外とやすらかに寝ることができた。
目的の神社は、西の方角、けっこう山奥の方である。
朝起きて麓近辺の神社回りをしてから
目的の神社にたどり着いたのは昼前だった。
(写真で順に紹介)
階段を登って境内に入ったとき
なんかゾクッとした。
高い場所にある神社※なのかもしれないが、
空気が冷たく、それが神域に入った感じをもたらしたのかも知れない。
左に見える立派な神楽殿を見上げながら拝殿に進んでいった。
(※標高800m)
さらに近づく。
ツイッター友達から、木彫りのいい狛犬があると、は聞いていたが
予想以上にいい狛犬に驚いてしまった。
けっこう大きめの狛犬が
ひし形の組子扉の前に立っていた。
台座を見ると、昭和14年(1939年)11月に奉納された狛犬である。
彫り師は不明だ。少し荒めに彫られてはいるが
毛並みは丁寧に彫ってある。
阿形は少し怖いお顔をしているが、
吽形は可愛いお顔をしている。
おもわず「凄いね!とてもいいね。素晴らしい!」と
狛犬を前にして口に出したのであった。
今まで木彫りの狛犬は見たことはあったが
こんなに大きく(高さ1mを超える)狛犬を
間近で見たことはなかったので感激したのだった。
しかも、すぐ近くで見られるのだ。
(多くの木彫りの狛犬は、傷みやすいので
大事に建物の中で保管されていたり、
見られてもかなり遠くからしか見られないのだ)
誰かが忘れていったのか、阿形の尻尾近くの台に
小さな懐中電灯が置かれたままだった。
誰かが夜に来て、この狛犬をこの電灯で見たのだろうか…。
とにかく、じっくり見ては鑑賞し、写真を撮らせていただいた。
あとで調べたら、
あの狛犬研究家の「たくきさん」が狛犬に興味を持つ
きっかけとなった狛犬、と分かった。
なるほど、これを見たら狛犬の素晴らしさに魅了されわ、と
思ったのだった。
遥か遠い山奥の神社だったが
ほんと訪れてよかったと思った。
この神社、例年、11月22日頃には
神楽を舞う夜祭りがあるようで
県外からも多くの人が訪れるらしい。
穂見神社の狛犬を描く
モデリングペーストを塗って
ある狛犬のデッサンをしたままだったキャンバスを
新たに塗り直して、今回は
この「高尾穂見神社の狛犬」を描こうと
描き始めた。
阿形の狛犬さんは格好はいいのだが、
少々怖いお顔をしているので、
吽形の狛犬を描くことにした。
背景は、実際の狛犬の背後が
ひし形の組子扉だったので
それをイメージした背景に
することにした。
なるべく実際の光景を尊重するようにしたのだ。
だけど、リアルに描くのも好きではないので、
ちょっと見せ方を工夫したりとかした。
工夫とは、狛犬を目立たすことである。
どうですか? 狛犬さん。
むふっ、と今回は笑っているようだ。
題材の場所: