鎮守の森の発見
今回の絵の題材は川越市にある。
2019年の秋だった。
僕は川越駅に朝早く向かった。
川越市街はゴールデンウィークの頃、
息子と一緒に駅近辺の神社参りにつき合って
もらったことがある。
そのときは人が多くてびっくりしたものだ。
今度は、そのときに回れなかった
東側を中心に回ってみようということで
ひとりで朝早く出掛けることにした。
川越駅は、観光で多くの人が訪れるからか、
レンタサイクルでの自転車の数が
他の箇所にくらべてだんぜん多い。
といっても、土日は混むから
早めに行かなくては、すべて借りられる
こともあるかも、ということで
早く出掛けた。
レンタサイクルの借り方は以前書いたので
利用する方は参考にしてくださいませ。
仙波愛宕神社の古い狛犬を見てから
東へ向かうと、駅前と違って
広い田園地帯が見えてくる。
田んぼの間の道を自転車で
漕いていった。
とても気持ちいい。
空は青く快晴だ。
都内で毎日暮らしていると
水平線が広がる風景は
見ることがほぼできない。
目の前に広がるだだっぴろい風景は、
見るだけで心がおおきくなって、
すがすがしくなってくる。
自転車を漕いで埼京線の線路を
またいでしばらく行くと
田んぼの中にこんもりと
しげった森が見えてきた。
それが、今回の題材となった
南田島氷川神社の森だ。
田んぼの中の森に囲まれた神社、
お話や、夢の中では、
見た記憶があるが、
実際にそのような風景を
目の前にすると、とても
こころが高鳴った。
「鎮守の森だ!!」
僕はこのような風景を
見たかったけど、目の前に
して興奮した。
長い参道を行くと
田んぼの中の小島といったような
場所に木々に囲まれた神社があった。
拝殿の前には岡崎型狛犬がいた。
僕はお参りをすると
その場の空気を吸い
しばらく誰もいない境内を散策し
木々を見ては神域を味わった。
田島氷川神社の風景を描く
今回は田島氷川神社の全体の風景を
油絵で描いてみた。
電信柱は省略した。
青い空の下、遠くにこんもりと広がる森
参道の先に見える赤い鳥居。
神様が降りてきて
喜びそうな森を
描いてみたかった。
ほとんど溶き油を使わず
ペインティングナイフで
塗り込んでいった。
1日目に全体をざっくりと塗り込み、
絵の具が乾き始めた頃に
もう一度塗り込んでいって描き終えた。
青い空が好きなのである。
題材の場所: