浅間神社の出会い
2020年の1月、所用で多摩に
車で行ったので、前々から行きたかった
小野路小野神社に伺った。
行く途中、スマホのグーグル・マップで
神社のマークが出ていたが
どこにあるか分からぬまま
あっという間に通りすぎてしまった。
小野神社を参拝し、近くの小島資料館を
見学したかったのだが、
残念ながらお休みだった。
(ツネさん※1 の手縫いドクロを見たかったのだが…。
休みが多いので事前に確認する必要があるようだ。
※1 ツネさん=新選組・近藤勇の奥さん)
昼になってお腹が空いたので
交差点角にある小野路宿里山交流館に入った。
安くて美味しい蕎麦※2(うどんみたいに太い)
※2 ここの蕎麦はおすすめです。
を食べたあと、店の方に
通りかかった神社のことを聞くと、
それは「浅間神社」ということが分かった。
道脇に車一台分ぐらい停められるところがあり、
そこから坂を登っていける、
とのことだったので行ってみた。
たしかに路脇に少しだけのスペースがあった。
降りて、すぐ柵があるが、回り込んで
参道に入ることができた。
しばらく坂道が続き、
なぜか途中に白い鳥居が
ぽつんと立っていた。
参拝者はだれもいない。
鳥居を抜けた先を
坂道はさらに続き、
左に折れて進んだ先の
頂上に拝殿らしきものが見えた。
冬の太陽が眩しく
その上で輝く。
しばらくこの光景を
眺めていた。
とても清々しい気持ちなって
この風景を描いてみたい。
そう思った。
鳥居をくぐり坂道を登った先に
岡崎型の狛犬がまっていてくれていた。
少し開けた境内の中、
浅間神社の拝殿が立っていた。
ここからの見晴らしは
とてもいい。
試行錯誤の絵画
家に帰ってしばらくして
僕はキャンバスに向かった。
坂道の参道、
小さく見える白い鳥居、
登った先の山の頂上にある拝殿。
そして、そのうえで輝く太陽。
モデリングペーストで下地を
作ったあとに一気に描いていった。
ざっくりと描いていった。
(2020年3月初旬頃)
いまいち、なっとくできない。
しばらく、置いておき
6月頃にまた取り出して
描いていく。
淡い色調へになったが…。
これから試行錯誤の変遷に陥る。
急に、黄色い絵にしたくなった。
ゴッホのような空はどうだ、
と思って筆を加筆。
んんっ! どうした、この空は!
だめだ!、こういう空じゃない!
と最初の頃の絵にまた近づく。
なんだか、妙に明るいな…。
訪れたとき1月だったじゃないか!
と、またまた加筆。
落ち着いた色になる。
だが、しかし、雲がだんだん
龍っぽくなっていく…。
なんかあざといなあ。
どうせなら龍の雲にしたらどうだ!
太陽の回りを、龍のしっぽが
取り囲む形になっていった。
最後は、龍が巨大化していき
下の風景を飲み込み
かすかに鳥居が見えるだけに
なってしまった。
最終的に落ち着いたのがトップの画像だ(下記アイコンをクリック)。
結局、描きたかったのは、
太陽と龍に变化した雲、
そして鳥居となった。
こういう風に絵との対話を重ね、
変遷を経て絵になっていく。
絵の修業はまだまだ続く。
題材になった場所: