山口稲荷・阿形狛犬

都会のど真ん中にある赤坂氷川神社。

ここの神社は 狛犬がカタログのようにある。

（たくきさんの「狛犬ネット」の言では、『まるで狛犬カタログ』）

 

その日、

境内を散策し終え、

帰ろうとしたとき、

氷川神社の左端の木々の影に

参拝してなかった稲荷が あることに気づいた。

山口稲荷だ。

 

稲荷の前には

こぢんまりした狛犬がいた。

あれれ、 稲荷に狛犬がいる！

しかも、よく見ると可愛い。

「ぼくを忘れかけたね」

そう言われたような 気がした。

 

ごめん、忘れないよう 君を描くよ。

モデリングペーストを 盛り上げ下地にした。

アンバーで描きあげた。

背景は？

赤く塗ろうとしたが、

なんだか、このままのほうが いいような気がした。

 

壁へ落書きしたような、

絵になった。

でも、これもいいんじゃない？

 

狛犬は黙って微笑んでいる。

 

（山口稲荷・阿形狛犬［建立年・文政8（1825）年］　F8・アクリル画）

 

題材の場所：